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【ネット時評】北の国から--ネット上に会社を作る(2001/04/26)

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 「北海道のオホーツク地方に住み、3人の娘を持つ主婦」が、このネット時評の執筆陣に加わるというのは、企業で言えばかなりの「異例採用」だろう。しかし、世の中というのは不思議なもので、逆境であればあるほど話題性は高まるらしい。特に「IT関連」では、東京に住む美人社長よりも、田舎に住むママさん社長の方が目立つこともある。ありがたいことだ。私としては、このチャンスを大いに利用させていだき、とかく埋もれがちな、地方から見た、また、生活者の立場から見た「IT」を語らせていただこうと思っている。

■ネット上でも質の高い仕事を

 最初ということで、私の会社を紹介しよう。3年前の秋、300万円の資本金で設立した有限会社だ。3月末で締めたばかりの前年度の年商は、約8000万円。3月末までの正社員は、私1人。去年の年末、ようやくオフィスを構えたが、それまでは自宅が仕事場だった。資本金○億円で、都会の真ん中に事務所を構え、年商△十億を稼ぎ出す話題のベンチャー企業とは雲泥の差だ。

 しかし、注目していただきたいのは、会社の運営形態である。契約するSOHOメンバーは、全国各地に約50名(海外2名)。このメンバーと一緒に、ホームページ制作やメールマガジン編集などの仕事を請け負っている。しかし、指示された仕事をSOHOメンバーに右から左に渡す斡旋会社ではない。それどころか、有能なSOHOメンバーが密に協力し合い、「低いコストで、質の高い仕事」をするのが我社の「売り」だ。と言うと、IT関連で実績のあるメンバーが揃っているのだろうと思われるが、実はそうではない。メンバーの9割は女性。しかも、主婦や子育て中のママさんがほとんどだ。

■『技術』と『人』と『しくみ』

 では、なぜそんなことが可能なのか。もちろん、根底には、ITという『技術』がある。でもそれだけではだめだ。大切なのは、『人』。我が社は、今は主婦でも「社会経験が豊富で、真剣に仕事ができる人材」しか採用しない。女性には、「結婚」「出産」「育児」「介護」など、会社で働きたくても働けなくなる壁がたくさんある。本当は会社で働きたかったが、やむを得ず、家にいる有能な女性は少なくないのだ。彼女たちの「働きたい」という思いを実現する「会社」をインターネット上に作ろう。そうすれば、SOHOでも、大きな仕事が、いい仕事ができるに違いない。

 もちろん、容易なことではない。毎日通勤し、顔を合わせて仕事をするリアルな会社と、同じ『しくみ』をネット上で実現しなくてはいけない。まだまだ試行錯誤の連続だ。しかし、その『しくみ』が確立できれば、新しいワークスタイルが、新しいビジネスが生まれるはず。そして、そのネット上のオフィスで働く者は、どこに住んでいても問題ない。もちろん、北の国でもだ!

■ITあっての人間らしい生活

 冒頭であえて「逆境」と書いたが、私は北の暮らしをそんな風には思っていない。90坪の庭付き一戸建ての家を2500万円で購入し、休日は、家族と一緒に大自然を楽しむ。おいしい海の幸は食べ放題。お受験も、渋滞も、満員電車も無い。確かに冬は厳しいけれど、訪れる春の喜びは本州では味わえない。この地での生活は、私にとってまさに「人間らしい生活」。そして、この地で生きる糧を得られるのは、「IT」の恩恵に他ならない。

 「IT」というと、最新技術に目が行きがちだが、世の中は『技術』だけでは進化しない。『技術』と、それを生かす『人』と『しくみ』がバランス良くかみ合って、はじめて世の中が変わるのだ。

 そんな話をこれからも北の国から、叫んでみようと思う。

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